七宝山の登山路

東海の名山

七つの宝物を抱く秘境_
急に不思議の国へ神秘的な瞬間移動をしたような気がする。
まるで閃光のように現れ、頂上よりも大きな感動が下山の道で待っていた。
今、下りていく一本道以外に四方がオープンされていて、
盈德の北部の全ての山と海が一望に見渡せる。

山登りのはじめに

七宝山の登山路は、登山と下山が同時に可能な二つの道がある。
一つは山林休養舘の脇道、内部登山路で、もう一つは入口の切符売場近くの外部の階段路だ。
どっちを選んでも休養林の後ろに広がる七宝山の林道を通って始まる。
整備したばかりの狭い林道を横切りながら、七宝山に登るのだ。


１メートルほどの狭い登山路は、やはり小石の道、砂利道だ。
ぎっしりと固められた道の上で、時間の遊戯を感じる。
どこを見ても、高麗中期の趣きが感じられる神聖な精気が流れるようで、二本の松の木が護衛武士のように道に入る。


七宝山の登山路では、歳月の苦難と波風がそのまま刻まれた数本の老松に会える。
ちょうどいい日光と風、そしてちょうどいい傾斜の登り坂の道が開いていて、円満な七宝山の道。
湧き水がたまってできた泉_千年の時を越えた、七宝山伝説を思い起こさせる小さな井戸ほどの泉。
汗をかいたと思ったら黙って涼ませてくれるありがたい風。
木々の間を波のようにうねりながら、秋の森を丸ごと占領してしまう風、その音を聞いただけでも全身が涼しくなる。
また、樹木の殆んどが松の木である七宝山。豊かなフィトンチッドのお陰か、疲れをあまり感じないのも七宝山の魅力だ。


ずっと同じパターンの道でやや退屈だなと思うと、たちまち現れて感覚を刺激する、
生きてるのか死んでるのか分からない、神秘的な姿の老松に一本一本出会ってみるのも、もう一つの楽しみだ。
種類も様々で珍しい松の木の展示場に来たような錯覚を起させるから。


松の林に飽きが来たら、一本ずつ登場する新たな木の群落も異色的だ。
背の高いカシワ-　ドングリの木の群落地と、もうちょっと離れた所にあるオノオレカンバの群落にも会える。
斧の柄をつくるオノオレカンバ。また、松の木が立ち並んだ美しい道がつづく。
今まで見た松の木をまったく忘れさせてくれる… じっくり見ると宮殿の柱や住宅の大梁に使われたという珍しい金剛松だ。
枝を広げてすごい勢いで天に向けて伸びている。


山が深くなるほど紅葉に染まり始まる、もっとも深く高い森の真ん中に入ってしまった。
ぎっしりと繁るモミジ、ハギ、カシワがきれいな秋色に衣替え。
遠くから徐々に稜線が見えてくる。
高く登るほど松の木が少なくなり、様々な種類の木々が森の饗宴を催している。


N0.2 サンサラン休憩所


これから稜線を歩く。頂上の近くまで至る道で、下り坂だから気をつけて歩かないと。
頂上まで2.3キロメートルの最後の高地で、上りと下りの交差地点でもある。
ここから七宝山の高地まで2.3キロメートルを往復しなければならない。一つの根本から六つか七つ、それ以上に分かれて伸びているノグルミの群落地を経ていく七宝山の頂上までの道は、
登山客が一番好むという土の道で、傾斜もなく平坦な道がつづく。
雷に打たれたように、樹齢数百年の松の木が三つに裂けている。


NO.1 最後の休憩所を知らせる立札– そして頂上！


クズのツルが絡まりあってる七宝山の第二頂上だ。
やっぱり頂上は、登ったことがある者にしか分からないと誰かが言った。
「時代を問わず、人生は一人ぼっちになってはじめて山川が目に入る」と。
七宝山の頂上に立つと、西から北に広がる白巖山が見事な風光を見せながら高く聳えている。
視野の前面には蔚珍の厚浦港が、東にはコレブル海水浴場が微かに見える。


何かツンと鼻につく土の香り_松茸の採取区域だ。山全体に松茸の香りが漂っているようだ。
七宝山の七つの宝物とは、石苔、ツルニンジン、天然高麗人参、キバナオギ、イノシシ、銅、鉄だ。


下山を800メートルほど残した地点、目の前に忽然と現れる東海の眺め、突然不思議の国へ神秘な瞬間移動をしたような感じ、閃光のように現れた。
切り立ったような展望階段が現れる。
頂上よりも大きな感動が下山する道で待っていた。なるほど、ここを見るために来たのだ。
ここまで下りてきた一本道を除いて四方が開かれ、盈德の北部全体の山と海が一望に見渡せる。
ああ、一日中いてもいいな…別れを惜しみながら展望階段を降りきると、ついに峠が現れる。
七宝山は山の入口の１キロメートルがもっとも厳しい。
この区間さえ乗り越えれば、後は軽く行けるので、一年中いつでも気楽に楽しめる七宝山はさすがに盈德の隠れた真珠だ。


とうとう七宝山の林道に入る。
穏やかに広がっている、美しい林道を通ってヘドジ休憩所に無事に着く。
うわ、盈德の北部、洛東正脈が結ぶ白眉の稜線の道、その最高峰だ。


七宝山、七つの宝物は見つけられなかったが、70種以上の珍しい樹木が茂る自然の饗宴を思い切り楽しんだ。
盈德の自慢するに値する七宝山、七宝山に登れば、人生が与えてくれる７つの幸せの真価を感じることができる。

フォト